山崎貴監督版の新作『ゴジラ』のタイトルが『ゴジラ-0.0(ゴジラマイナスゼロ)』に決定しました。発表されたのは「ゴジラ・フェス2025」。しかしタイトルとロゴが発表されたのみで、タイトル以外の具体的な情報はほとんど明かされておらず、謎に包まれています。
『ゴジラ-0.0(ゴジラマイナスゼロ)』はどのような映画になるのでしょうか。前作を含めて解説します。
前作映画『ゴジラ-1.0』のあらすじ
前作の『ゴジラ₋1.0』は、戦後「無(ゼロ)」になった日本を、巨大怪獣ゴジラが「負(マイナス)」へ叩き落とすという、史上最も絶望的な状況が描かれています。物語は、第二次世界大戦末期から戦後にかけての日本が舞台です。
特攻からの逃避と最初の遭遇(1945年)
主人公は、特攻隊員の敷島浩一(神木隆之介)。彼は「機体の故障」と偽って出撃を拒み、大戸島の守備隊基地に不時着します。その夜、島の伝説に登場する巨大生物「呉爾羅(ゴジラ)」(体高約15m)が基地を襲撃。敷島は零戦の機銃でゴジラを撃つ機会を与えられますが、恐怖から引き金を引けず、彼と整備兵の橘(青木崇高)を除く全隊員が死亡。敷島は「自分が生き残ったのは、仲間を見殺しにしたからだ」という深いトラウマを抱えます。
戦後の東京と新たな出会い(1945年〜)
終戦後、焼け野原の東京に帰った敷島は、空襲で両親を失っていました。そこで彼は、戦災孤児の赤ん坊・明子を抱えた大石典子(浜辺美波)と出会い、成り行きで共同生活を送るようになります。隣人である太田澄子(安藤サクラ)らの助けも得ながら、徐々に「普通の生活」を取り戻し始めます。
トラウマと贖罪
敷島は、戦争で死ねなかったこと、ゴジラから逃げたことに対する罪の意識(トラウマ)に苦しみ、典子や明子を「幸せにしてはいけない」と、家族として正式に関係を進めることを拒み続けます。
ゴジラ、巨大化し再び襲来
敷島は、元海軍の仲間たちと共に、特設掃海艇「新生丸」に乗り込み、戦時中に残された機雷の撤去作業に従事します。その頃、太平洋上ではビキニ環礁の核実験(クロスロード作戦)によってゴジラが被曝し、体高50.1メートルの巨大怪獣へと急激に進化。青く光る放射熱線を習得し、日本に接近します。敷島たちがゴジラと遭遇し、回収した機雷を使った作戦で一時的に撃退しますが、ゴジラの圧倒的な力(特に熱線)の前に、海軍の重巡洋艦「高雄」もろとも壊滅的な被害を受けます。ゴジラは東京湾から上陸し、復興途中の銀座を蹂躙します。敷島は典子を助けようと駆けつけますが、典子はゴジラの放射熱線から敷島をかばって犠牲になってしまいます。ゴジラの熱線は核爆発にも似たキノコ雲を生み出し、焼け野原の東京を文字通り「負(マイナス)」へと叩き落とします。政府や軍隊の力が残されていない戦後日本において、ゴジラ討伐は民間人の手に委ねられます。元海軍の技術士官・野田健治(吉岡秀隆)は、ゴジラを深海まで沈めて水圧で破壊する「海神作戦」を立案。作戦は、掃海艇の乗組員や元海軍の技術者など、戦争から生還した「名もなき人々」が、自分の命と引き換えに貧乏くじを引く覚悟で集結し、実行されます。
特攻の再現と贖罪の飛行
作戦の最終段階、ゴジラを確実に仕留めるため、敷島はかつて自分が特攻を逃れるために利用した特攻機「震電」に乗り込みます。彼は、今度こそ逃げずに、ゴジラを道連れにして死ぬことで、過去のトラウマから解放され、典子や仲間への贖罪を果たそうと決意します。命がけの奮闘の末、作戦は成功し、ゴジラは沈黙します。しかし、敷島は特攻の直前に仕込まれた脱出装置により、生還を果たします。生還した敷島は、明子、そして隣人の澄子たちの待つ家へ帰ります。
しかし、ラストシーンでは、ゴジラを海中に沈めてもなお、その体内からゴジラの細胞が再生を始めていること、そして典子が生存していた可能性を示唆する伏線が残され、物語は幕を閉じます。
新作『ゴジラ-0.0(ゴジラマイナスゼロ)』注目ポイント
ここでは『ゴジラ-0.0(ゴジラマイナスゼロ)』の注目ポイントをまとめました。
前作に引き続き、山崎貴監督が担当
前作『ゴジラ-1.0(ゴジラマイナスワン)』で、アジア初となるアカデミー賞視覚効果賞を受賞するなど、世界的な大ヒットを記録した山崎貴監督が、引き続き監督・脚本・VFXの全てを担当します。前作で高い評価を得た映像クオリティとストーリーテリングに期待が高まっています。
タイトル「-0.0(マイナスゼロ)」の意味
前作『ゴジラ-1.0』は、「戦後、**無(ゼロ)になった日本を、ゴジラが負(マイナス)に叩き落とす」という意味合いが込められていました。今回の『-0.0』が具体的に何を意味するのか、さまざまな憶測を呼んでいます。
- 「-1.0」と「-0.0」の間?: 前作の結末と次にゴジラが出現するまでの間を描くのか?
 - 「0」からの新たなスタート?: ゴジラという存在が日本にもたらされる前の物語(プロローグ的なもの)を描くのか?
 - 「無(ゼロ)」の先?: 前作で生きて抗った人々が、新たな何かを築こうとする物語なのか?
 
など、タイトルが持つ意味に大きな注目が集まっています。
公開日・ストーリー・キャストは未定
現時点では、公開日や具体的なあらすじ、キャスト情報は一切明かされていません。今後の続報で明らかになっていくと予想されます。
ゴジラシリーズ第38作目
今回発表された『ゴジラ-0.0(ゴジラマイナスゼロ)』は、ゴジラシリーズの第38作目となる作品。ゴジラ映画は、日本の東宝が製作した作品を基軸に、時代や世界観によって複数のシリーズに分かれています。日本国内で製作された実写作品は、大きく「昭和」「平成」「ミレニアム」の3つの時代と、単発(シン・ゴジラ、-1.0など)に分類されます。詳細は以下の通りです。
昭和ゴジラシリーズ(計15作品)
第1作から1975年まで続いたシリーズで、最初はシリアスな怪獣映画でしたが、徐々にコミカルな要素や子供向けのアクション要素も含まれるようになりました。
1 ゴジラ (1954年)
2 ゴジラの逆襲 (1955年)
3 キングコング対ゴジラ(1962年)
4 モスラ対ゴジラ (1964年)
5 三大怪獣 地球最大の決戦 (1964年)
6 怪獣大戦争 (1965年)
7 ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966年)
8 怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967年)
9 怪獣総進撃 (1968年)
10 ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃 (1969年)
11 ゴジラ対ヘドラ (1971年)
12 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン (1972年)
13 ゴジラ対メガロ (1973年)
14 ゴジラ対メカゴジラ (1974年)
15 メカゴジラの逆襲 (1975年)
平成ゴジラシリーズ(計7作品)
1984年の『ゴジラ』で世界観をリセットし、初代ゴジラの続編として描かれた一連のシリーズです。シリアス路線に戻り、全作品が一連の物語として繋がっています。
16 ゴジラ (1984年)
17 ゴジラVSビオランテ (1989年)
18 ゴジラVSキングギドラ(1991年)
19 ゴジラVSモスラ (1992年)
20 ゴジラVSメカゴジラ (1993年)
21 ゴジラVSスペースゴジラ (1994年)
22 ゴジラVSデストロイア (1995年)
ミレニアムゴジラシリーズ(計6作品)
1999年から2004年まで製作されたシリーズで、平成シリーズとは異なり、原則として各作品が独立した世界観を持つのが特徴です(一部例外あり)。
23 ゴジラ2000 ミレニアム (1999年)
24 ゴジラ×メガギラス G消滅作戦 (2000年)
25 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 (2001年)
26 ゴジラ×メカゴジラ (2002年)
27 ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS (2003年)
28 ゴジラ FINAL WARS (2004年)
新生ゴジラ(計3作品)
東宝によるミレニアムシリーズ終了後、世界観を改めてリセットして製作された単発のシリーズです。
29 シン・ゴジラ (2016年)
30 ゴジラ-1.0 (2023年)
31 ゴジラ-0.0 (※公開予定) 未定
海外製作作品(計6作品)
海外のスタジオが製作した作品です。
32 GODZILLA アメリカ (1998年)
33 GODZILLA ゴジラ アメリカ (2014年)
34 ゴジラ キング・オブ・モンスターズ アメリカ (2019年)
35 ゴジラVSコング アメリカ (2021年)
36 ゴジラxコング 新たなる帝国 アメリカ (2024年)
37 コングVSゴジラ (※公開予定) アメリカ (2026年)
アニメーション作品(劇場3部作)
Netflixで配信されたアニメ映画の3部作です。これらは多くの場合、実写作品の総数34〜37作品には含まれていないことがありますが、ゴジラ映画の歴史の一部です。
GODZILLA 怪獣惑星 2017年
GODZILLA 決戦機動増殖都市 2018年
GODZILLA 星を喰う者 2018年
まとめ
前作が大成功を収めただけに、この『ゴジラ-0.0』がどのような物語になるのか、ファンからの期待は非常に高いです。具体的なあらすじ、キャスト情報は一切明かされていませんが、今後の続報で明らかになっていくと予想されます。続報が入り次第、またお知らせします。

			
			
			
			
			
			
			
			
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