不登校でも中学校卒業・高校進学できる!

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こんにちは。

今回は、小学生や中学生のお子さんをもつ保護者の方に向けて、

不登校になってしまった。この先どうしよう・・・

という悩みや不安について、少しでも解決できたらなと思います。

このブログでは、

  • 中学校は卒業できるのか
  • 高校には受験、進学できるのか
  • どんな高校があるのか
  • 成績はどうなるのか
  • 出席日数はどうなるのか
  • 内申にひびくのか
  • 不登校生徒は、行事の参加をどうしているのか
  • 誰に相談したらいいのか

についてまとめていきたいと思います。

目次

中学校は卒業できるのか

私が現役教師のとき、お子さんが不登校になるとだいたい聞かれたのが「卒業できますか?」「高校には行けますか?」ということです。

答えはどちらも「YES」です。

たとえ中学校3年間1日も登校できなかったとしても、保護者と本人が望めば卒業できます。保護者や本人の意に反して「留年」を決めることは中学校側はできません。

それは、小中学校が「義務教育」だからです。

病気などで留年を希望されるケースがあると聞いたことはありますが、私の経験上、不登校生徒が進級や卒業を望まなかったことはありませんでした。

学校によっては「校長面談」なるものが年度末にあり、不登校生徒と学校長が面談をするケースがあります。

「1度は学校に足を運んでもらい、様子を観察したい。進級の意思を確認したい。」というような意図なので、面談の結果で留年になることはもちろんありません。面談に行けなくても同じです。

何度も言いますが学校にそのような権利はありません。

卒業式への参加の有無も全く関係ありません。

式に参加できず、卒業証書を受け取れなくても、卒業できます。

証書は家庭訪問か、郵送か、何らかの形で、お家に届くことになるでしょう。

保護者が取りに来た、というケースもありました。

だから、安心してください。

お子さんは、中学校、卒業できますよ!

高校は受験、進学できるのか

次に「高校に行けますか?」「高校受験できますか?」という質問についてです。

答えは、「YES」ではあるものの、「行きたいところどこにでも」ということは難しいのも事実です。

都道府県・地域によりますが、とくに私が勤める北海道では「内申点から出すランク」といものがあります。

このランクが、非常に重要な意味をもつからです。

のちほど「内申点」については詳しく説明します。

内申点というのは、3年間の積み重ねを評価するシステムです。

そしてその「内申点」を重視する高校が多いのも現状です。

そのため、「内申点」ではなく「当日の学力点(得点)」を評価する高校や、面接のみの高校、書類で審査する高校についてはチャンスは大いにある、ということになります。

そしてそういう高校はどんどん増えているように思います。

多様性を受け入れる傾向が進んでいる現在は、高校入試のあり方も以前とは大幅に変化しています。親の時代の常識で考えると不安は募ると思いますが、道はどんどん拓かれています。

大事なのは「情報を集めること」です。

そのためには「学校や地域との繋がりを切らさない」ことも大切です。

たくさんの情報をもらい、相談し、よりよい道を一緒に探していこうとする姿勢があれば、不登校生徒の未来は決して悲観されるものではありません。

どのような高校があるのか

高校には大きく分けて、

  • 全日制課程(通常3年で卒業、基本的に平日の日中に通学する)
  • 定時制課程(夜間や決まった時間帯で通学、多くは4年で卒業)
  • 通信制課程(自宅などで通学せず学習し、多くは4年で卒業)

の3つがあります。

さらにそこから、

  • 普通科
  • 専門学科
  • 総合学科

に分かれていたりします。

そして「公立の学校」と「私立の学校」が存在します。

日本には高等学校が約5000校あり、その約30%が私立高校です。(文部科学統計要覧(令和3年版):文部科学省 (mext.go.jp)

この中には、「面接のみ(筆記試験なし)」や、「書類選考のみ」といった学校も数多くあります。

特に定時制や通信制の高校は、不登校生徒の受け皿が広いと感じます。

このブログを読んでくださっている方の地域に即していなければ意味がないので、ここで具体的な学校名を挙げるのは控えますが、Googleの検索画面で「面接なし、高校」「書類のみ、高校」などと入れるとたくさんの学校がヒットするはずです。

そして私の経験上、不登校生徒で進学を希望した生徒は「全員」進学しています。

「お金があるからでしょう?」

とお思いになるかもしれませんが、そんなことはありません。

公立の高校にも進学しています。

大事なのは、情報です。

どの高校が、このような生徒を募集し、実際に合格させているかを知ることが大事なのです。

そしてその情報は「学校」「地域」「塾」「ネット」など、さまざまなところから入手可能です。

実際、私の生徒も、「しっかりとコミュニケーションがとれるご家庭だった」といえます。

本人でなくてもいいのです。

保護者の方としっかりと相談できる、というのがとても重要なのです。

そうした環境ならば、お子さんは高校を受験し、進学できます!

成績はどうなるのか

卒業や進学を考えているご家庭にとって、「成績」の心配も同時に起こりますよね。

中学校では、授業での取り組みと定期テストの取り組みの両方から成績をつけることになっています。

最近では「定期テスト」の実施をやめている学校があると聞いていますが、まだ多くの学校ではありません。

不登校生徒の成績は、経験上、残念ながら「1」がつくことが多いです。

定期テストだけ別室で受けに来る、提出物は定期的に出している、という生徒がたまにいて、

そういう生徒は「2」や「3」がつくケースも見てきました。

美術がとても上手な生徒がいて、家で書いたデッサンを定期的に提出していた子がいました。

実技教科(体育や美術、音楽など)は作品が大きな得点源となりますので、「3」がついた例などがあります。

ただ、最初の方でふれたように、「内申点を重視しない」高校を選べば、これは大きな問題ではありません。

通知表に「1」が並べばショックかもしれませんが、「まあ、しょうがないね」と笑い飛ばし、

お子さんの、それまでのご家庭でのがんばりをほめてあげてほしいと思います。

出席日数はどうなるのか

「出席日数」も気になるところですよね。

家にいるだけ、では出席日数は「0」となります。

ただ、不登校生徒でも、欠席0で卒業していった生徒もいます。

どんなケースで「出席扱い」になるかをご紹介したいと思います。

  • フルースクールに通う(オンランも含め)
  • 通っている学校のオンライン授業を受ける
  • 教育支援センター(教育センター、教育相談所)に通う
  • 通っている学校に別室登校する

などの方法です。

文部科学省は、

不登校児童生徒が学校外の施設において指導等を受けている場合,これらの児童生徒の努力を学校として評価し支援するため,我が国の義務教育制度を前提としつつ,一定の要件を満たす場合に,当該施設において指導等を受けた日数を指導要録上「出席扱い」とすることが可能となっています。
 この「出席扱い」は,当該施設への通所または入所が学校への復帰を前提とし,かつ不登校児童生徒の自立を助ける上で有効・適切であると判断される場合に認められます。その際,保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていることが重要です。また,民間施設における指導等に関して「出席扱い」が考慮される場合には,当該民間施設における指導等が適切であるかどうか,学校長と教育委員会が連携して判断することとされています。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121505/004.htm

と定めています。

学校長判断ではありますが、上に挙げた方法で「出席扱い」となります。

特に、2つ目に挙げた「通っている学校のオンライン授業」については、文部科学省からの通達で、

不登校生徒(家庭)から申し出があった場合は行わなければならない施策として打ち出されています。

オンライン対応のフリースクールも増えています。

出席日数を気にされているようであれば、

「学校に行っていないから仕方ない」と諦めずに、学校と情報を交換してほしいと思います。

内申にひびくのか

この「内申」という言葉は、実は、実際の教育現場ではあまり使われていないフレーズです。

みなさんが使われている「内申」は、成績と普段の生活のあり方すべてをまとめたものだと思います。

厳密にいうと、「内申」とは「内申点」のことで、

『中学校で学習する9教科について、それぞれの5段階評価を足したもの』

を内申点といいます。

例えば、3年生の3学期の成績がオール4の生徒の「内申点」は

オール4×9教科=36(点)

ということです。

高校受験では、この数字をベースに受験校を決めたりします。

ただしそのまま使うことは少なく、1・2年生の学年末の成績も足す、とか、

3年生の3学期だけ3倍にする、とか都道府県や地域によって使い方は異なります。

これに普段の生活の様子を盛り込んだものを「調査書」といいます。

高校受験のときに、受験先に送るものです。

これには、内申点、出席日数(欠席日数)、道徳や総合の評価、部活動の記録、生活の様子

が記載されます。

この「調査書」のことを、みなさん「内申」と呼んでいるのではないでしょうか。

つまり、不登校であることが「内申にひびくのか」という質問については、

「NO」であるといえます。

不登校であるがために、評価材料がなく、成績が低いことはあります。

「調査書」に「この子は不登校です。」と記載する学校はないと思いますし、

私の経験上、そのような記載を見たことも聞いたこともありません。

欠席日数をみた高校側が判断したり、面接のときに本人に欠席理由を尋ねたりはあるようです。

また、受験の際に、ある一定の数値を超えている場合、中学校側に「欠席理由書」をつけることを義務付けている高校はあります。

不登校生徒は、行事の参加をどうしているのか

中学校でもさまざまな行事があります。

  • 入学式
  • 旅行的行事(宿泊学習、修学旅行)
  • 学校祭(文化祭)
  • 体育祭(陸上競技会)
  • 合唱コンクール
  • 身体測定
  • 三者懇談会
  • 参観日
  • 卒業式

昔、こんな生徒がいました。

中学校入学から1度も教室に入ったことがない生徒が、3年生の修学旅行にだけ参加したのです。

驚きました。はじめて顔を見たのですから。

周囲の生徒の反応は、

「久しぶり~!!!」でした。

小学校のときの友人たちが、声をかけていて驚きました。

周囲の生徒は遠巻きに見て、腫れ物にでも触るような扱いをするに違いない、と教師たちは思っていたからです。

3年ぶりに友人たちとの楽しい時間を過ごした彼は、その後どうだったのか?

旅行後、卒業式まで教室に入ることはありませんでした。

まあ、そんなに甘くないですよね。

しかしこの経験で、

「学校には行きたくない。でも・・・」

という生徒がいることに気づきました。

教室だけ入りたくない、学校にだけ行きたくない。

そんな子もいるんだな、と思ったのです。

行事だけ参加する、という生徒は少なくありません。

逆に、行事だけ参加しない、という生徒もいます。

「学校に行かないなら、家にいなさい。」

というご家庭もあるかもしれません。

でも、もし「学校にだけ行きたくない」なら、

他の場所を試してみる価値はあるような気がするのです。

それがきっかけで登校できたり、人との輪が広がったりするのだと思います。

懇談や参観も同じで、参加できない生徒もいます。

保護者の方だけ、ということは珍しくありません。

学校とお子さんの関係も大切ですが、学校とご家庭のつながりを大切にする方が、

未来につながるときもあると思っています。

誰に相談したらいいのか

最後に、不登校になってしまったとき、一体誰に相談したら良いのか、についてまとめてみたいと思います。

担任の先生はもちろんですが、

学校との関係がこじれてしまった場合や、相談しにくい場合もあると思います。

そのときの参考にしてください。

  • 教育支援センター
  • 地域相談センター
  • 児童相談所
  • 保健所
  • 子どもの人権110番
  • ヤングテレホンコーナー(警視庁)
  • 医療機関
  • 児童相談センター
  • 不登校支援センター
  • 子どもアシストセンター
  • 民間のフリースクール
  • スクールカウンセラー
  • スクールソーシャルワーカー
  • 民生委員
  • 不登校支援企業(スダチ、N校、トライ式など)

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございました。

お子さんが不登校になってしまったら、とっても不安ですよね。

進学や受験について、少しでも安心できる材料になればと思いここまで書いてきました。

まだまだ未熟で稚拙な文ですが、これからも、少しでも誰かの役に立てるものを書いていきたいと思っています。

どうぞよろしくお願い致します。

したっけ、またね!


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